小児脳性麻痺の1種である、脳室周囲白質軟化症(PVL)は「全治する」ことを、前回のコラムで取り上げました。PVL児は毎年、日本だけでなく世界中で生まれてきております。日本を初めとする世界の近代医学は、知的障害の遅れと共に、運動障害(麻痺)の悪化を、手も足も出せない状況の歴史を繰り返して参りました。ここで少々私事に触れさせて頂きます。小生は若いころ、某最大手新聞社の中枢機関に籍を置いていた時期があり、正に「理論」の専門家の一人として活動してきた歴史があります。約20年前に、医学の世界に入った訳ですが、他業種から医学の世界へ入ると、いくつか大切なプレゼントがもらえるようです。それは、業界の外から「医学のありのままの姿(良い部分と悪い部分)」が良く見える「客観性」だと考えております。スタートから「医学の世界」に浸ってしまうと、途端に「当事者」となってしまうため、関係者全員が、同じ視点、同じ思考法、同じ方向(ベクトル)に目が行くこととなり、関係者全員が「自身の弱点」が見えなくなってしまうことです。

 

PVL児を全治させるまで、幾つかの紆余曲折がありました。しかし、「全治」に至る医学理論と技術はいよいよ精度を高め、合併症やその他の大きな障害さえなければ、間違いなく「全治」させることができ、その臨床数も膨大な数になって参りました。

 

「小児を助けたい」とお考えの小児科医の先生方、新生児NICU勤務医の先生方、または医療機関の方々で、「PVL」に強いご関心のある方は是非、当院までお問い合わせ下さい。当院内での「PVL」に関する院内情報は全て非公開ですが、ご訪問頂いた方には、PVLを回復させる「理論」、「技術」だけでなく、治っていくための「全過程」に至るまで、ご覧頂きたいと考えております。多くのPVL児のため、ご一緒に、ご協力下さる小児科の先生を募集しております。ご関心のある方は是非、お気軽な気持ちで足を運んで頂ければ幸いです。

 

院長 横内徹