Yちゃん 現在4歳4か月 / さいたま市で難病疾患専門の鍼灸治療なら大和鍼灸院へ 小児の難病である脳室周囲白質軟化症(PVL)の治療実績も積んでおります

Yちゃん 現在4歳4か月
初診:1歳10か月
出生:30週2日 1450g
診断名:PVL
病院からは、MRIの所見として、白質が育っていない範囲は大きくありません。
しかし、運動面での障害が出てくるでしょうと言われました。
親御さん:1歳半頃から運動面での遅れが気になり受診されました。
おうちでの経過:首すわり→6か月頃
寝返り→1歳頃
ズリバイ→初診時できていましたが、左脚は棒のようにつっぱったままでした。
お座り→一人ではできない
左目→外斜視あり

 

2019年 初診スタート

初診の記録:1歳10か月

運動面ではズリバイはできているものの、全身の動きは硬く左脚は棒のようにつっぱり伸びたままでした。半年前のズリバイの動画を見せていただきましたが、その頃の動きの方が硬さは少なく左脚も伸びたままではなく左右対称に動かせていました。硬さの出方が早くなっていることを感じました。つかまり立ちをさせると、腰が引け、膝が内側に曲がり、つま先立ちになり、かかとが浮いている状態でした。冬ということもあり、足もいつも紫色で血行が悪いことが多かったです。足底は外反偏平足の兆候が見られました。

お母さんに赤ちゃんの頃のご様子をたずねると、自分の手と手をつないだ手遊びや、両脚を上げて手で触って遊ぶなどの動作があまり見られなかったとのことです。

病院の診断は様々です。当時お母さんに伺ったMRIの画像よりも、麻痺の出方が少し重い印象がありました。


●初診~3か月間の記録:1歳10か月~2歳1か月頃

▪目標:全身の硬さを取ること。左手を使いやすくすること。ズリバイの時、左膝を曲げ右対称に動かせるようになること

治療を始めて早い段階で色々な動きをするようになりました。左手でコップが持てるようになりました。ソファーから自分で降りられるようになりました。
今までは座ったままお尻をずらしながら、ずり下りていましたが、早自分でおなかを下に向け、体をひねり両手をソファーにつき、両脚から降りられるようになりました。浮いていたかかとがゆっくり下りるようになりました。一人でソファーに登れるようになり、自分で登りおりができるようになりました。


2歳~2歳半の記録

▪目標:引き続き同じ目標

特別治療を実施しました。足底のチアノーゼはなくなり、全身も柔らかさが出てきました。
ズリバイで左膝を柔らかく使えるようになり、左右対称に脚を動かすズリバイができるようになりました。反面、今まで癖の少ない動かし方をしていた左腕を巻き込むようになってきました。理由はよく動かせるようになり、運動量が増え、筋力がつくと、一時的に筋肉は硬くなり、麻痺特有の癖が目立ってきます。治療で再び柔らかくすることは可能ですが、放置するとさらに癖が定着してしまうので、注意が必要です。


2歳半~3歳の記録

▪目標:ハイハイときれいな立位

特別治療後、さらに運動面での成長が見られました。ズリバイの時に巻き込んでいた左腕がだんだん正確に使えるようになってきました。ズリバイもわりと自由にできるようになり、スピードが出てきました。しばらくすると、今度は右腕を巻き込むようになってきました。先ほどの解説の通り、運動量が増えたことで右腕に筋力がつき、筋肉が硬くなった為です。
このような変化を一定期間繰り返す子もいますが、早めに治療できれば、癖は最小限で防ぐことができます。月単位で効果は見え、きれいなズリバイを獲得することができます。より正確な動作を獲得することは、次のハイハイ・立位の動作をよりやりやすくすることにつながります。この時期のYちゃんの特徴として、今までできていた動きが、一時的に癖が出て、動かしづらくなったことです。体を動かすことが楽しく運動量が増え、今まではゆっくりしていたズリバイもスピードがついてきました。この時期にでる癖は、よく体が動かせているという証でもあるので、とても喜ばしいことですが、治療する側としては、この癖(筋肉の硬さ、関節にこの癖が定着しないよう)をしっかり取り、次の動作につなげる目が離せない時期でもあります。
3歳に近づくにつれ、筋・骨格がとてもしっかりしてきます。成長とともに筋力もついてくるので、0~2歳の頃とは明らかに体格・筋の柔らかさの違いを感じます。 3歳までに筋の柔らかさを維持しつつ、癖の少ない動作を身につけることはとても大切に思います。一度獲得した動作は脳と体が覚えているので、さらに次の動作につながりやすくなります。


3歳~3歳半の記録

▪目標:引き続きハイハイときれいな立位

この頃、つかまり立ちの立位の姿勢もきれいになり、かかとをついたまま、しゃがむこともできるようになりました。ゆっくり5歩、ハイハイもできるようになりました。
まだ動きに硬さはありますが、しっかり形にはなっています。PVLの子のハイハイは、左右の膝が交互に動かしづらく、ピョンピョン跳ねるようなハイハイになることも多くあります。股関節が硬い為、交互に動かすことが難しいからです。
新しい動きを覚える過程で、その子の性格が大きく関係することがあります。大胆にやってしまう子、とても慎重な子、その子に合わせた治療の進め方を大切にしています


3歳半~4歳の記録

▪目標:ズリバイよりもハイハイを多くできること。つかまり立ちを自分でたちあがれるようにすること

3歳を過ぎ骨格もしっかりしてきました。成長が一段落進んだことを実感します。さらに筋力がつき、動きにスピードが出てきた時期でした。
反面、治療の面では柔軟性をしっかり保てるよう気を遣う時期でもあります。ハイハイはスピードがついてきたことで交互性が見えなくなってきました。うさぎが跳ねるような両膝を同時に動かすハイハイのフォームになってきました。又、片膝座り、片膝立ちなどの慣れない動作を練習しているときに、麻痺特有のビクッという反射的な動きがみられるようになりました。これは、心理的な緊張でよく見られるような気がします。何度も反復し、練習することでやがて消失していきます。鍼でしっかり筋を柔らかくし、柔らかくした体でハイハイ・つかまり立ちに必要な動作を練習する。この繰り返しで、正しい動作を身につけていきます。地道なことですが、根気よく続けることが大切です。3歳を過ぎたころから、ハイハイやつかまり立ちなどの練習では、こちらの伝えたいことが理解できるようになり、一つ一つの動作の注意点がより伝わりやすくなります。本人も意識ができるようになり、とても効率がよい練習ができます。

この頃は一人でつかまり立ちができるようになりました。今までは、親御さんが立たせてあげるお手伝いをしていましたが、立ち上がるところから自分でできるようになりました。膝も伸び、ほぼかかともついている状態です。恐怖心も少なくなり、立っている表情にも笑顔が見られるようになってきました。心理的に恐怖心があると筋肉は緊張するので、地道な練習は大切です。ただし、立たせるタイミングも大切で、ある程度の柔軟性を獲得してから立たせてあげることがより良いタイミングだと思います。硬いうちに無理に立たせてしまうと、より恐怖心が増したり、膝が曲がりやすくなる、かかとが浮きやすくなるなどの癖がついてしまうからです。その辺を見極め動作の練習のタイミングを決めていきます。


4歳~現在の記録

▪目標:より正しいハイハイができること(ピョンピョン跳ねない)、伝い歩きができるようになること

2022年3月の最新の記録です。自分の体を意識的に動かせるようになり、動きに硬さが取れてきました。体を動かすことを楽しいと感じてくれているようです。慎重なタイプの子で、2歳頃まではよく泣いていましたが、今はニコニコしながらとても積極的に治療を受けてくれるようになりました。
ハイハイの交互性を出す為の鍼と運動療法で再び正確なハイハイができてきました。つかまり立ちに必要な片膝立ちも硬さが取れてきました。この調子で伝い歩き、より正確なハイハイの移動ができるよう治療を進めていきたいと思います。

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