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自律神経損傷と自閉症との関係について
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自律神経損傷と自閉症との関係について

ここからは、当院独自の理論展開となります。自閉症について現在日本では、イギリス、アメリカの主張する「脳の障害が関与する」、「遺伝子が関係する」といった説を支持し採用しております。ですが当院ではこの説を支持しておりません。その理由と根拠、解説などを致します。少々難しいお話になるかも知れませんが、しっかりお読み頂ければどなたでもご理解できると思いますのでお付き合いください。(*自閉症だけでなく、高機能自閉症、アスペルガー症候群、ADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)についても「脳の障害」、「遺伝子」が関与すると日本では解釈されています)

1.自閉症であった、あるアメリカ人少女の訴え

あるアメリカ人少女は何度も訴えておりました。『世の中が怖い』、『人が怖い』、『言っていることが分からない(早すぎて)』。後年自叙伝を出版したその自閉症の女の子は、その時自身が感じたこと、思ったことを赤裸々に語っておりました。自閉症と向き合った初めての機会だったと言えるかも知れません。 当時から腑に落ちないことが一つだけありました。それは、すぐにその場では上手に伝えられない、上手にしゃべれないであろう少女ではありましたが、こうして『本』という形では、十分に「理解」し、「しゃべっている」し、全体を良く「分かっている」ではないか、と。現在自閉症は、「脳の障害」、「遺伝子が関係する」、知的障害があるかのように「広汎性発達障害」という説明まで飛び出してくる有様です。さて、この『本』を出版した少女は本当に、「脳障害」、「遺伝性疾患」、「広汎性発達障害」の女の子だったのでしょうか、本当だろうか。

2.日本の自閉症児を個別に検査

当院は自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群、ADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)の子供達を長年にわたって診察、治療を行ってきております。また、診察・治療の傍ら自閉症の子供達を時折、目立たないように検査をしておりました。それは、「言葉」を適切に話せるか。一つ一つの事柄を「理解」しているか。そういったシンプルな問題のみ検査を辛抱強く実施していました。さて、自閉症の子供達の「そのままの姿」を反映させるには、大切な条件があります。主訴にあるように、決して「驚かせない」、「怖がらせない」、「パニックにならない」環境を徹底して作り、その条件が揃ったときのみ、「ゆっくり」、「相手のリズムで」を前提に子供達に語り掛けます。すると次第に驚く事実が明らかになってきます。ワンフレーズ、一語文ばかりですが、オウム返しではなく適切な「言葉」が返ってきます。そして絵を見せシンプルな解説をして好きか嫌いかを聞くと、オウム返しではなく「好き」と返事が返ってきます。怖い絵を見せると「嫌い」という自身の言葉が返ってきます。なぜ、「落ち着ける環境」、「パニックにならない環境」、それら条件を徹底すると、短いお返事ではあっても「適切」な答えが返ってきたのでしょう。

3.「脳障害」、「遺伝性疾患」の特徴

「難病疾患」専門の臨床現場は正に、「脳疾患」、「遺伝性疾患」の主戦場ともいえるかも知れません。「脳疾患」と言えば小児PVL、脳血管障害(半身麻痺)、パーキンソン病、ウエスト症候群(てんかん)等多種多様に存在します。ここで、「脳障害」の特徴を見てみましょう。小児麻痺PVLは運動障害が顕著に出現します。ウエスト症候群(てんかん)は、「知的障害」が必ず出現します。言葉自体を喋れませんし、特にイントネーションを作る構語障害(綺麗な発語自体が出来ない)が出現します。「脳障害」の特徴は、著しい運動障害(麻痺)、著しい知的障害が必ず出現する。

今度は、「遺伝性疾患」を見てみましょう。小児難病ニーマンピック病。「トリソミー」として知られるものにダウン症があります。ニーマンピック病は全退行性疾患といってよい病気であり、日本では2~3才で生涯を終えてしまうほど、命自体に影響を及ぼします。またダウン症は「顔の変貌」にあるように、突出した症状や、著しい知的障害が出現するため言葉も話せませんし、理解自体も困難です。

さて、「難病専門の臨床現場」は有りのままの姿が見える現場でもあります。日本全国の親御さんたちは、自閉症の原因が本当に「脳障害」や「遺伝子」由来のものか、判断する材料自体を持っていません。ですので「ごまかしがきかない」最前線から「事実」をご報告致します。20年以上にわたって「脳障害」による運動障害、知的障害。「遺伝性疾患」による運動障害、知的障害。その障害のレベルは全ての疾患で共通していることは、「著しい運動障害」の出現、「著しい知的障害」の出現が、必ず現れます。脳内の中枢神経が損傷するのです、「オウム返し」の言葉すら出すのは不可能であり、知的障害が著しいため、何か目の前で起こっても、それ自体を十分に理解ができないため「パニック」は起こりえません。自閉症は本当に「脳障害」や「遺伝性」が原因で起こることなのでしょうか。「脳神経」や「遺伝子」が関与しているとは考えにくい現実があります。

4.自閉症の諸症状は「神経接続障害」

「言葉を適切に話せる」、「理解できている」、「適切な応答ができる」のに、我々大人のスピードが速いためか、普通のことがスムーズにできない自閉症の子供達。自閉症の子供達の脳神経は正常と考えると、何故一連のことがスムーズにできないのか。この問題を解決する糸口はあります。この様なことは、実は普段から身の回りで起こっていることです。例えば「半身麻痺(脳出血)」で軽度だった場合、運動障害も感覚障害も殆ど影響ありませんでした。ですが「温度覚」のみ影響を受けたケースです。家族で熱いお茶を一緒に飲んだ時、患者さん以外は「あつっ!」といってフーフーしながら飲もうとしますが、患者さんは「ゴクゴク」飲んでいて、家族の方は「不審な行動」に「なんだろう?」とビックリする。 「腰部ヘルニア」は、「神経に障害」を受ける疾患なので目に見えません。つい昨日まで元気溌剌としていたサラリーマン。会社に出勤すると余りの痛みに「歩けない」、無理に歩こうとすると「痛みで顔がゆがむ」。初めて会った人は、普段この様な光景は見たことがないので「不審」に思ってしまうでしょう。
「目に見えない」部分で何らかの問題が起き、突如不審に思う行動をとってしまう。半身麻痺も腰部ヘルニアも今でこそ皆が知っている疾患なので、すぐ理解して対応できます。そしてこの両者とも原因個所は「脳神経」、「腰部神経」とはっきりしています。半身麻痺では温度覚の障害により、出てくる症状が「1つだけはっきり」出てきます。腰部ヘルニアも腰部の神経障害によって出てくる症状「痛み」が「1つだけはっきり」出てきます。さてここで「自閉症」ではどうでしょう。

考えられうる「脳障害」の特徴はどうしても見当たりません。また「腰部ヘルニア」の様に腰椎神経といったはっきりした患部も見当たりません。ですがここ臨床現場ではこう指摘します。「この特徴は紛れもなく、神経障害です!」と。人体に大きな影響力を持ち、生命にも係るような存在で、体内にある該当する存在は3つしかありません。それは「脳神経」、「免疫系」、そして「自律神経」です。「脳神経」、「免疫系」の特徴は「自閉症専用ページ」、「特設・自律神経ページ」で触れました。残るは「自律神経」のみです。この「自律神経」の特徴と神経支配分布図を見ると、自閉症の原因がはっきりと見えてくるかも知れません。もう一度「自律神経」分布図を見てみましょう。(*自閉症だけでなく、高機能自閉症、アスペルガー症候群、ADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)についても同じ原因と考えております)
自律神経(交感神経・副交感神経)が調節する、体内の器官は次の通りです。

上から中脳、橋、延髄と続きます。中脳、橋、延髄は「脳神経」と認識されますが、この部位に何らかの神経細胞死が起こると、全く「しゃべれない」、「呼吸ができない」、「倒れる」といった重篤な症状がすぐに起きます。またこの部位は、生存の上で欠かせない自律機能を直接制御している重要な部位であり睡眠・覚醒レベルの調整、眼球運動、姿勢運動制御も行っています。自律神経機能中枢が存在。意識と覚醒に重要な神経回路がありまた、体温温覚・感覚・冷覚・聴覚・眠気・食欲・筋力などの様々な情報を分類して大脳皮質に伝え覚醒・運動・感覚の制御・呼吸のリズムを形成します。また、脳神経の運動核が存在します。動眼神経核、滑車神経核、三叉神経運動核、外転神経核、顔面神経運動核、副神経核、舌下神経核(舌の運動機能)など。

さて、自律神経はこの「延髄」から発生し、体の内部全体に広がって分布しています。そして自律神経は、体中の臓器、器官、血管(脈拍)、内分泌など殆どすべてに直接係る神経であり、「調節する神経」でもあります。延髄を含み、それ以下に分布する「自律神経全体」が、何らかの原因で様々な個所がわずかに傷付く「わずかな神経損傷」が起こったら、「調節機能」はどうなってしまうのでしょう。「言葉を話せる」のに「慌ててしまう」、「心拍数が急に上がる」、「舌下神経の調節障害」などが同時に起こったら、話せなくなってしまいます。「~ご飯の時間だよ!」って家で呼びかけられたら、「自分に言われているのが分かっているのに!」、「食欲中枢の調節障害」が起こったり、「小腸大腸の調節障害」が起こったら、お腹が空いているのかいないのか分からない。「運動神経核の調節障害」でお返事をしようとしても、急なお返事が出来ない。自閉症の諸症状は正に、自律神経が調節する機能の、「神経接続障害」が原因とすれば、全てが符合するのではないでしょうか。

「脳神経」、「中脳」、「橋」、「延髄」など、これらの重要な部位自身が少しでも損傷した場合、途端に重篤な症状が発生します。ですが自閉症の症状に、重篤な症状は1つもありません。子供達は「言葉」も、「理解」も、対応する「行動力」も普通の子と同じように持っていて脳神経は何も問題なく成長しています。上記に挙げたように、何かの障害によって「一緒にまとめて処理できない」、「同時に全部がつながらない」といったことが、体内で起きている。これは、「自律神経」全体の不特定の場所が、わずかに損傷したとき起こりうるものと考えられ、決して重篤なものが隠れている訳ではないことをどうか、ご理解頂きたいと考えております。また自律神経は、様々な器官、臓器等を調節するだけではなく、自律神経自身を修復する能力も保持していると考えられます。

5.自律神経の存在

「自律神経」をよく研究し、様々な臨床などを行っていた研究者に、元新潟医大・日本免疫学会の重鎮、安保徹医師がいらっしゃいました。安保先生は多くの医師から慕われ「免疫学」にも精通しておられました。師は、「薬はいらない」、「薬をやめたら病気は治る」という言葉を強調しておられ、日本中にある意味勇気を与えた言葉として知られています。安保先生は以前「自律神経」の特別な働きについて、いくつか研究発表されていましたが、現在安保先生の文献を調べてもその他の文献をチェックしても、何故か1つもヒットせず、出てきません。出てくるものはイギリス、アメリカが進める「バイオテクノロジー」、「遺伝子操作治療」といったものばかりが目立ちます。「本質的に治る医学」は、30年前なら何人もの医師や研究者から話題が出たり、色々なメディアにも取り上げられておりましたが、安保先生を最後に、その声も姿もいつの間にか消えてしまったようです。今でこそ殆どいらっしゃらないようですが、30~40年前は「本質的に治る」医学を目指している方は大勢いらっしゃったことだけ、ここで触れておきたいと思います。

6.自律神経を活性化したとき、修復・回復作用によって「接続障害」が正常化し、自閉症の諸症状も一緒に消える可能性がある

自閉症と向き合って20年余り。また、同時に自律神経とも長い付き合いになります。現在の自律神経についての説明は、全てがコピーしたかのように同一の話しか出てきませんが、以前は、かなり踏み込んだ多くの見解がありました。様々な病気を治すことができる唯一の存在としても「自律神経」は脚光を浴びていた時期があります。その代表的な病気の1つは「癌」です。「湯治場でゆっくりお湯につかり癌を治す」、「ストレスから解放されると癌に良い」など。自律神経を意識したのはその頃からになるので、30年以上も前から小生は注目していました。と同時に、自律神経を安定させるため、湯治場へ行ったり、ストレスから解放されるといった間接的な方法より、直接「自律神経」自身を活性化できれば、多くの問題が解決するのではないか、という気が遠くなるような目標を持っておりました。以来、自律神経が関係する病気の数々と、それら病気が治った場合その治った要素、背景、環境や食事内容。海外で起こったこと、国内で起こった症例の数々のありとあらゆるデータを積み重ねてきた経緯があります。そして集大成ともいうべく辿り着いたのが「栄養素の集合体」になります。ですが、多くの難問が眼前に立ちはだかります。自律神経に影響を与える栄養素を全て抽出することに成功しても、実際には「自律神経」は活性化されません。殆どの人は、自律神経が活性化される栄養素を日々の食事の中で必ず摂取しており、必要な栄養素は年間を通して全てを摂取していることでしょう。ですが、自閉症、自律神経失調症が増加の一途をたどるように、自律神経は活性化されるどころか弱まるばかりです。ですが、その壁が崩れる時が来たような気がいたします。

理想とする栄養素の集合体。「自律神経」が活性化するほどの栄養素の集合体は、とある条件が整った素材が必要であり、また「漢方薬」の原理を応用、その他幾つも必要なことがあります。(*小生の仮説理論)。作る前の段階、作る途中の段階でそれらに、考案したある工程を加えることでいよいよ理想とするものが出来上がったように思います。知人からの相談で始まった答え探し。気が付くと「自律神経」を活性化させるものを作ることになっていたとは、最近まで気が付きませんでした。ですが、職業病でしょうか。早速効果を検証する「臨床検査」を令和1年より開始しており、予想通り、いや予想以上の効果が発揮されており安堵する日々が続いています。自律神経の障害が修復されれば、自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群、ADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)だけでなく、『癌』をはじめ多くの疾患に対応できるものとなるのではないでしょうか。そう願っております。

令和4年6月 大和鍼灸院・院長 横内 徹

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